8月も下旬。これからBBQやキャンプのベストシーズンに突入します。最近ではアウトドアブームの影響もあって、イヌ連れでキャンプを楽しむ家庭も多く見られるようになりました。
BBQで焼いた食材をワンちゃんにおすそわけしている光景もよく見るのですが、何も考えずに与えている飼い主さんもたまに見かけます……(焼きそばを与えている飼い主さんをみたことがありますw)。
そこでBBQ食材で悲しいトラブルが起きないように「イヌに与えていいもの悪いもの(BBQ編)」を作成しました。何を与えていいのか迷っているときの参考にしてください!
【重要】BBQ食材を与えるときの注意点
まず始めに愛犬に食べ物を与えるときの注意点をお伝えします。少し長めですが、極めて重要なので必ず目を通してから食材リストをご覧ください。
・愛犬に食べ物を与えるときは、絶対に味付けしていない状態で与えてください。また、人間用に加工された食べ物はいろいろと過多な状態なので、愛犬には厳禁と心得てください。
・お肉やお魚は充分に加熱してから与えてください。加熱することで破壊される栄養素もありますが、食中毒を防ぐうえでは必須です。また、骨は取り除いてから与えてください。アニメでは「骨をくわえたイヌ」の描写を見かけますが、実際には骨を噛み砕いたときに、破片が喉に刺さるケースが多く大変危険です。
・野菜やフルーツを与えるときは、皮・タネ・ヘタは必ず取ってから与えてください。「バナナの筋」や「みかんの薄皮」なども取り除くことを推奨します。面倒ですが、このひと手間を怠るとウンチが悲惨なことになる可能性がアップします。
・食べ物を与える際には、喉に詰まらせないように愛犬サイズに切り分けてあげてください。イヌは噛まずに飲み込む習性があるので意外と簡単に喉を詰まらせます。また、BBQと言えば串焼きですが、串ごとあげるのは言語道断です。深刻な誤食につながるので絶対にやめてください。
・食物アレルギーはイヌそれぞれです。初めて与えるものは一口以下の極少量に留めてください。
・キャンプやBBQ中でも基本はドッグフードを与えて、おすそわけする食べ物は少量に抑えてください。また、一度にがっちり与えるよりも、一口サイズ以内の極小量を数回に分けてあげた方が犬の満足度は高くなると言われています。
・冗談でも絶対にアルコールは与えないでください。もちろんソフトドリンクもNGです。飲み物は「お水」もしくは「麦茶」だけにしてください。
・飼い主のあなたが注意していても、お友達が悪気なく食べ物を与えるケースもあります。事前に「うちの子いろいろ食物アレルギーあるから何でもあげないでね」とお願いしておきましょう。
・イヌは落ちた物でもバクバク食べてしまいます。うっかりタマネギを落として放置していたら……知らない間に愛犬が食べてしまった! ということも充分に考えられます。食材管理はいつも以上にしっかりとしてください。
BBQの定番食材!イヌに与えてOK?NG?
お肉類
Q:牛肉
A:○
補足:アレルギーに注意。生肉や骨はNG。
Q:豚肉
A:○
補足:アレルギーに注意。生肉や骨はNG。
Q:鶏肉
A:○
補足:アレルギーに注意。生肉や骨はNG。
Q:ソーセージ
A:×
補足:人間用に加工されているためNG(ウィンナーやチョリソーも)。
Q:ハム
A:×
補足:人間用に加工されているためNG。
Q:ベーコン
A:×
補足:人間用に加工されているためNG。
魚介類
Q:鮭(サーモン)
A:○加熱して与える
補足:
Q:さんま
A:○加熱して与える
補足:
Q:エビ
A:×
補足:甲殻類は消化不良を起こしやすいためNG。
Q:イカ
A:×
補足:消化不良を起こしやすいためNG。
Q:ホタテ
A:×
補足:貝類は消化不良を起こしやすいためNG。
野菜
Q:キャベツ
A:○
補足:芯は避けて柔らかい葉先を与える。
Q:レタス
A:○
補足:
Q:ニンジン
A:○
補足:生は避けて加熱して与える。
Q:タマネギ
A:×
補足:イヌが食べてはいけない食材の代表格。絶対にNG。
Q:アスパラ
A:○
補足:生はNG。加熱して与える。根本は繊維が多いので避ける。
Q:ししとう
A:×
補足:刺激が強いのでNG。
Q:長ネギ
A:×
補足:イヌが食べてはいけない食材の代表格。絶対にNG。
Q:トウモロコシ
A:○
補足:生はNG。芯もNG。加熱して実(粒)だけを与える。
Q:しいたけ
A:○
補足:生はNG。加熱して与える。
Q:エリンギ
A:○
補足:生はNG。加熱して与える。
Q:マッシュルーム
A:○
補足:生はNG。加熱して与える。
Q:さつまいも
A:○
補足:生はNG。加熱して与える。
Q:トマト
A:○
補足:生でそのまま与える。
Q:にんにく
A:×
補足:イヌが食べてはいけない食材の代表格。絶対にNG。
Q:ピーマン
A:○
補足:生はNG。加熱して与える。
Q:もやし
A:○
補足:生はNG。加熱して与える。
Q:お茄子
A:△
補足:賛否両論あり。与えないほうが無難。
Q:きゅうり
A:○
補足:両端は避けて中央部分を与える。
Q:かぼちゃ
A:○
補足:生はNG。加熱して与える。
フルーツ
Q:リンゴ
A:○
補足:皮・芯・種を避けて実だけを与える。
Q:バナナ
A:○
補足:皮・表面の筋を避けて与える。
Q:ぶどう
A:×
補足:中毒報告があるためNG。
Q:オレンジ
A:○
補足:薄皮・筋を避けて実だけを与える。
その他
Q:マシュマロ
A:×
補足:人間用に加工されているためNG。
Q:カマンベールチーズ
A:×
補足:人間用に加工されているためNG。
Q:おにぎり
A:△
補足:塩分や海苔つきはNG。白米のみなら少量可。
Q:焼きそば
A:×
補足:人間用に加工されているためNG。
Q:パン
A:△
補足:塩分量・糖分量から与えないほうが無難。
Q:お菓子全般
A:×
補足:人間用に加工されているためNG。
イヌが喜ぶ最高のBBQ食材とは?
イヌにとって最も無難でココロもカラダも喜ぶBBQ食材は「鶏むね肉」だと思います。じっくりと炭火で焼いてそのまま与えれば、BBQ感もたっぷりだし、高タンパク質低脂肪だし、お財布にも優しいと良いこと尽くしです。
愛犬と一緒にキャンプやBBQをするのは大賛成です。でも、その分だけ責任や面倒事が増えることも自覚して楽しんで頂ければなと思います。わたしもいつか愛犬とキャンプしてみたいものです。
キャンプ初心者の方への補足
初めてのキャンプで愛犬を連れて行く方もいると思いますので、ひとつ注意とアドバイスをさせてください。
天候や気温によっては、日中のテント内はサウナ状態になります。日陰だからと言ってテント内にワンちゃんを放置しておくと熱中症になる危険性があります。
実際に、とあるイベントでそのような状況を目撃したことがあります。パニック状態の飼い主さんに気がついて駆け寄ったのですが、様子を見るとワンちゃんは重度の熱中症状態。
イベントに医者と看護師はいましたが、もちろん専門外でカラダを冷やす程度の応急処置しかできません。最寄りの動物病院へとすぐに連れて行かれましたが、その後どうなったかはわかりません……。
9月・10月でもテント内がサウナ状態になることがあります。愛犬はテント内に放置することなく、風通しの良い日陰で休ませるのを基本にしてください。そして常に目の届く範囲においておくことを忘れないでください。